フェルミ推定のまとめ
フェルミ推定で書かれていることは文章が難しいかもしれませんが、「考える」ことの重要性を説いている本だといえます。
最近は誰もがパソコンを使い、ある意味コピペ思考的なものが蔓延しているといえます。インターネットの検索を使えば、表面上ではいとも簡単に専門家のような論文でも作成可能です。しかしそれは当然ですが、深い考察や実際のデータによって検証されたものでもありません。こんなことを繰り返しているうちに考える力はどんどん退化してしまいます。
そこで考える力、すなわち地頭力を使ってインターネット上の膨大な情報を逆に道具として駆使すれば、飛躍的に力を発揮できる可能性があると述べています。この地頭力をもっと鍛えていこうとするならフェルミ推定を問題解決の方法論として、練習だけではなく現実の問題に対して活用していくことが必要です。
フェルミ推定は思考の上においては自由ですから変な完璧主義やセクショナリズムといった、大企業特有の膠着状態の克服にも役立つ可能性があります。この本では推定の方法を、前提確認、アプローチ化、モデル化、計算実行、現実性検証というの５ステップに区分しています。練習は身近なテーマでいくつもできますから、通勤の電車の中でも十分可能です。